経済発展が急速に進むアジア。10代の頃からインターネットに慣れ親しみ、新しい消費トレンドの牽引役である各国のミレニアルズのライフスタイルとは?
タイ、インドネシア、マレーシア、ベトナム、シンガポール、中国の6か国の現地BAE特派員が各国の若者のデジタルライフをリレー形式でお届けします!
第5回は、シンガポール在住で、シンガポールと香港のミックスであるBAE特派員のKimberlyさん。IT企業で事業開発やデジタルマーケティングの仕事をこなすだけでなく、2年前にはテンポラリータトゥーシールのブランドを立ち上げました。デザインからWEBサイト作成、マーケティングまでをすべて1人で担当しており、徐々にブランドの知名度も上がってきていると嬉しそうに話します。精力的に仕事に取り組むアクティブな彼女がシンガポールの今を紹介します。
彼女の仕事は、IT企業でデジタルメディアマーケティングとインフルエンサーマネージメント。それだけでなく、2年前からパーティーやフェスで活躍する、暗い場所で光る「テンポラリータトゥーシール」をネットで販売するビジネスを始めたと言います。彼女のブランドのタトゥーシールを大手銀行であるDBS銀行のイベントで使用してもらったり、音楽イベント開催時にショップを出店したりもしているそうです。その他にも、WEBサイト作成、商品デザイン、マーケティング、セールスも彼女1人でこなしています。PCひとつでさまざまなビジネスをこなす姿は、デジタルネイティブのミレニアル世代を代表するような働き方といえます。シンガポールの若者に終身雇用という考え方はなく、条件面や自身のキャリアを伸ばすための転職や副職はとてもポピュラーといえます。
最近は気がついたら何もかもがキャッシュレスになってきていることが新鮮と話すKimberlyさん。決済はほとんどスマホによるクレジット決済で、例えば「PayLah!」というDBS銀行のモバイル決済アプリは光熱費の支払いも可能です。相手の電話番号を知っていて、お互いDBS銀行を使用している場合には3タップで送金も可能。会社の同僚とランチに行った際の支払い時にも簡単に割り勘ができるそうです。このアプリを筆頭に、配車サービスのUberやGrab、オンラインショッピングを利用すれば、現金を持ち歩かずとも何不自由なく過ごせるのが今のシンガポール。Uberに関しては、他の利用者と相乗りする分安価な「uberPool」やフードデリバリーの「UberEats」、ペットも安全に乗車できる装備の車を配車できる「uberPet」など、他の国に先駆けてシンガポールでローンチする新たなサービスも多いということです。
シンガポールは家賃が高く、相場は東京の1.5倍とも言われており、1ルームのスタジオタイプで最低20万円ほど。そのため、単身者の間ではルームシェアが浸透しています。Kimberlyさんの友人もルームシェアしているそうで、住まい探しの際にはアプリやWEBサイトを活用します。「PropertyGuru Singapore」は物件情報が豊富で、写真閲覧もスムーズ。「EasyRoommate」は貸し手と借り手のマッチングサービスで、フィルター機能で自分に合う条件の物件・貸し手と気軽にコンタクトが取れ、内見も簡単に予約が可能。不動産業者との度重なる連絡や仲介料も不要で、シンガポールの若者から支持されています。
ジムでのワークアウトやパーティーなど、多くのイベントをチェックして参加している。ヘルスコンシャスで日頃の食事にも気を遣っている。シンガポールでは最近、シーフードがヘルシーフードとして人気で、中でもハワイ料理のPokeにハマっている。
◆職業:IT企業のデジタルマーケティング担当であり、フリーランスのグラフィック&イラストレーションデザイナー&ビジネスオーナー
◆家族構成:父/母
◆月収:月の自由裁量額が1,000SGD(約80,000円)
◆普段の買い物場所:オーチャード、サマセット、または香港に行った時に買い物をする。食品はオーガニック野菜などにこだわったLittle Farmというスーパーがお気に入り
◆使用しているパーソナルデバイス:MacBook Pro、iPhone6S
◆将来の夢:ファッションイラストレーターになることと、自分のブランドの小売店を出すこと