香り(アロマ)の演出を使った「香りマーケティング」という言葉をご存じでしょうか。2010年ごろから注目を浴び始めた香りを使ったブランディングやマーケティングプロデュースに、ITの技術を掛け合わせ、五感に訴える新しいプロモーションジャンルがうまれてきています。株式会社コードミー代表 太田賢司さんにお話をお聞きしました。
株式会社コードミーは、個人の好みにパーソナライズできるアロマミストのオンライン販売と、企業に対する香りを使ったブランディングやマーケティングの支援を行う企業。同社が提供するB to CサービスCODE Meeeは、ユーザー一人一人に合わせてアロマをパーソナライズするサービスです。同サービスは、得られた香りの「ビッグデータ」に基づく香りマーケティングを行っています。
――香りマーケティングとは何でしょうか?
――確かに、ショップに入るとすぐに気づく香りで、一度で覚える人も多いと思います。
――リラックス効果があるイメージはありますが、香りで気持ちや行動を変えられるということですね。
――具体的な香りマーケティングの活用例を教えてください。
――ターゲット層がそこはかとなく「あのホテルは良かったな」、という気持ちになる……。それは面白いですね。
――アロマに一定のリラックス効果や覚醒効果などがあることは知られていますが、年代や性別の好みなど、ターゲティングを絞ったアロマ演出も可能なのでしょうか。
――香りの趣向には属性によって、どんな差が出るのでしょうか?
――こういったデータを使うことで、ターゲット層に沿った細やかな香りマーケティングが可能になるのですね。
――香りのレコメンドはサイトのアンケートだけで決まるのでしょうか?
――香りの利用で効果が期待できる場はまだまだありそうですね。
――企業の価値としてもオフィス環境に香りを取り入れて仕事が前向きに進むようにするというのはとても良いですね。
――香りマーケティングを実施する上で、気をつけるべきことはありますか?
嗅覚など、五感を利用したマーケティングが注目を集める背景にあるのは、テクノロジーの進化により、ユーザーの好みやリアクションを細やかにキャッチアップできるようになったこと、「感覚」というあいまいな要素に関して、ビッグデータ分析に基づいた精度の高いユーザーへのレコメンドや提案ができるようになったということが大きそうです。
香りは、生活者の行動に影響を与える効果を期待できるだけでなく(購買行動や集客など)、記憶や感情と結びつけることで継続的にブランドや商品について思い出してもらう「きっかけ」にもなります。
空間演出だけでなく、商品開発にも活用できそうな「香りマーケティング」に今後とも注目です。