2018.06.04

IoT時代に乗り遅れるな! ETロボコンへの挑戦(第1回)

ロボットの中身まで審査!?「ETロボコン」の真相に迫る

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  • 松本 啓志

    関西支社 統合プロモーションプロデュース室 デジタル・クリエーティブ部

    2008年4月入社。上級ウェブ解析士。
    イベント、SP、WEB、PRを経て、現在はデジタルを含むプロモーション全領域でのプランニング・プロデュース・制作ディレクションを担当。キャラクター開発などもしています。

    「IoT」などの開発も積極的に進めている電通テックが、「組込みシステム」の知見を深めるべく、「ETロボコン」に挑戦するシリーズ企画。 今回は「ETロボコン」とはどのようなコンテストなのか? どのようなノウハウが身につくのか? 実行委員の方に、メンバーの松本がお話を伺いました。

    目次

    自動運転分野でも注目!今、求められる「モデル開発」技術

    こんにちは、電通テックの松本啓志です!
    電通テック関西支社のメンバー5名が、「ETロボコン」に挑むシリーズ企画。第0回では、なぜ我々がこの大会に参加するのか、その意図を紹介させていただきましたが、今回は実行委員の星さん、渡辺さん、小林さんの3名に、ETロボコンとはそもそもなんぞや?という疑問をぶつけてみたいと思います。やってきたのは取材場所の東海大学。早速、お話を伺ってみます。

    ——まず「ETロボコン」とは何か? 概要を教えていただけますでしょうか。

    「ET」とは「Embedded Technology(組込み技術)」の略称です。技術教育を目的にスタートした、ソフトウェアを重視したロボットコンテストです。

    小林

    一般的には「ロボコン」というと、ハードを作る競技という印象が強いかもしれませんが、「ETロボコン」はハードは同じで、ソフトウェアの知識だけで競い合うのが特徴。ロボットの動きだけではなくて、設計の内容、モデリングを審査します。

    右からETロボコン実行委員会本部実行委員長 星 光行さん、一般社団法人 組込みシステム技術協会 ET 事業本部長 渡辺博之さん、株式会社アフレル 代表取締役社長 小林靖英さん

    ——確かに、一般の人だとよくテレビで見るような、多種多様な形のロボットが競う、あのイメージが強いかもしれませんね。

    そうですね。ETロボコンは、ハードは同じものなので外見は変わらないのですが、ソフトウェアの違いで結果にだいぶ差が出ます。また、競技自体は指定されたコースをロボットに走らせて、タイムの速さと、コース途中の課題をどれだけクリアできたかで勝負が決まるのですが、それとあわせて設計書も審査の対象となるのが特徴です。競技で1位になっても、設計で負ければ、総合優勝は逃す可能性はあります。

    渡辺

    ソフトウェアというと「プログラミング」というイメージがあるかもしれませんが、ETロボコンはプログラミングを見ないで、設計を(審査対象として)見ます。今の時代になって自動運転とか、モデルで開発する、いわゆる「モデルベース・デベロップメント」が注目されていますが、私たちは10年前から「モデル」と言い始めて、一貫してやっています。ようやく時代が追いついてきましたね(笑)。

    「IoT」「AI」「画像処理」など時代の変化にも対応

    ——ETロボコンはどのようにスタートしたのでしょうか?

    小林

    経緯を説明しますと、実は大会が始まった当初に参加したコアなチームは光学系、複写機メーカーの方だったんですよ。21世紀に入った頃、複写機は「複合機」となって中のソフトウェア開発のボリュームが急に増えました。ネットにつながって、アナログからデジタルになったんです。ソフトの開発のボリュームや複雑さが高まって、開発のやり方をどうしようということになった。人を育成し、品質を保たなければいけない。そこで、今も利用している「マインドストーム®」という教育用のレゴ®を使ってコンテスト形式にして、コミュニティで競い合う中で、みんなで一緒に勉強できるんじゃないかと思ったのがスタートです。

    ETロボコンは複雑化する複写機・複合機のソフト開発をきっかけにスタート、教育用のレゴ®「マインドストーム®」を利用しています

    ——実際に、ETロボコンの継続的な実施によって、業界や社会へ影響が出てきているのでしょうか。

    小林

    大会を始めた当初は、モデリングの業界として技術力は高くなかった。10数年やってきている中で、進化して、ロボコンの中身もどんどんレベルがあがってきていますね。

    渡辺

    逆に大会自体も、時代の動きに対応して変化していっています。昔は完全にライントレース、ラインの上をいかに速く走れるか、途中に障害物があったら、いかにうまく制御して回避するかという話だったんですけど、最近では「AI」や「IoT」が注目されていますし、情報を処理してそれに基づいての制御ということになっているので、スマート化に向けて競技の内容にも変化を加えています。例えば、ブロックの位置が試合当日に決められて、それを同じ位置のところに経路計算をして最速で運ぶ、といった感じです。今年は画像処理の要素も入れる予定なので、大会を通じて時代に合った技術が身につくはずです。

    世界で勝てるのは「シーズ」からものを生み出せる人

    毎年、用意されたコースに対してモデル設計をしていく技術は伸びているんですが、それだけやれば世界で勝てるのかという疑問が実行委員の中から出てきました。そこで、ETロボコンでは「デベロッパー部門」のほか、「ガレッジニア部門」を設けています。ガレッジニアでは「新しいものを生み出すことの出来る次世代の技術者育成」をテーマに、自由に作品を発表することをやってもらっています。

    小林

    どちらも重要ですが、片方だけだと国際的に勝っていくには大変なので、両方用意しています。実は今年のETロボコンのテーマは「パッション」なんです。社会の課題を何とかしたいという大義もあるかもしれないですけど、必要なのは、俺はこういうものをやりたいとか、これで世界をとりたいとか、世の中を驚かしてやろうとか、そういう情熱ですよ。その情熱を燃やせるように、若者に環境を用意したいと。「ガレッジニア」にはそういう想いも込められています。

    昔は「マーケティング・オリエンテッド(販売戦略指向)」と言われましたけど、今の勝者は「ニーズ」ではなく「シーズ」。iPodを生み出した、スティーブ・ジョブズとか、そうですよね。ぜひ皆さんの熱いハートで、新しいものを生み出してほしいですね。

    ETロボコンの「教育」は、広告の世界でも同じ!?

    いかがでしたでしょうか?
    ロボコンって、理系の人たちが静かに趣味でやっているようなイメージがありましたが、実際は大人たちが、真剣に熱い想い(パッション)を持って、やっていることが伝わったのではないでしょうか。
    ロボットが闘うロボコンとは違い、「教育」から始まったETロボコンは、勝ち負けももちろん大事ですが、そこまでの思考の道のりにも重点を置いています。プログラミングを書くだけでなく、「どのような挙動にするために、どのような設計にするべきか」から、「どのようにコードを書けばよいか」を導くという考え方を学ぶことが重要であるという思想からです。

    これは我々の仕事でも通じるもので、有名なゴールデンサークル理論でも、「なぜ(Why)」「どうやって(How)」「何を(What)」という順番で思考していくことが重要と示唆されています。聞けば聞くほど奥が深く、実は広告の仕事にも通じるロボコンの世界!

    さらに、次回は2017年大会の「デベロッパー部門 プライマリークラス」で優勝を果たしたチーム「ぼちぼちぷらす」(京都府立京都高等技術専門校)さんに、ETロボコンで勝利をするためのヒントを伺いたいと思います!

    松本 啓志

    関西支社 統合プロモーションプロデュース室 デジタル・クリエーティブ部

    2008年4月入社。上級ウェブ解析士。
    イベント、SP、WEB、PRを経て、現在はデジタルを含むプロモーション全領域でのプランニング・プロデュース・制作ディレクションを担当。キャラクター開発などもしています。

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    松本 啓志