2020.08.05

さきトレ | 情報探索行動の新概念「バタフライ・サーキット」とは?

購買を手助けする「検索」から現代ユーザーを捉える

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  • これからの未来を描くであろう、最新トピックスをお届けする「さきトレ」。今回は、新しい情報探索行動として注目される「バタフライ・サーキット」について、最新動向も交えてご紹介します! 取材協力:株式会社ヴァリューズ

    目次

    現代ユーザーと“購入”をつなぐ「検索」

    Googleが提唱する「パルス型消費」とは、スマートフォンで商品を気軽に、かつ突発的に購入する消費行動のことです。これは従来までの、段階を踏んで購買に至るカスタマージャーニーとは異なる新しい消費行動です。

    この消費行動の背景には、もはや生活必需品となったスマートフォンの存在が大きく関係しています。なぜなら、現代ユーザーの多くは「何かを買いたい」と思ったとき、まず「検索」する傾向にあるからです。専門サイトやSNS、口コミサイトなど、アクセスする先はユーザーごとに異なりますが、「検索して、気に入ったもの(日用品)があれば、突発的に購入する」パルス型消費をそのなかで行っています。

    つまり、現代ユーザーを捉えるためには、ネット上における「情報探索行動」を知ることが必要不可欠なのです。加えて、新型コロナウイルスの影響で在宅時間が増え、スマートフォンとの接触時間も増加傾向にある今、その重要度はさらに高まっているといえます。

    しかしその行動の把握は、一筋縄ではいきません。Googleの調査によれば、「検索して、候補を絞る」、そのあとにさらに選択肢を広げる、かと思えば、一旦検索をやめ、また探し始めるなど、現代ユーザーの情報探索行動は、不可解極まりないことがわかっています。

    これはパルス型消費に象徴されるように、多くのユーザーは、購入するモノを決めて検索しているわけではなく、受動的に情報収集している延長で、モノを突発的に購入しているからです。

    そのため、「(情報を)さぐる」と「(候補を)かためる」を8の字を描くように行ったり来たりする。左右にサーキットが広がり、ぐるぐると回るような情報探索行動を示す。その形がチョウに似ていることから、Googleはこれを「バタフライ・サーキット」と名付けました。

    「バタフライ・サーキット」8つの動機と、5つのパターン

    「バタフライ・サーキット」における検索内容を分析すると、8つの検索動機が見えてきました。以下の8つの動機は、私たちにとって、非常に馴染み深いものばかりです。つまり現代ユーザーは、ほぼ無意識に「購買」につながる「検索」を日常的に行っていることがわかります。

    情報探索をかき立てる8つの動機
    画像出典:Think with Google(https://www.thinkwithgoogle.com/intl/ja-jp/articles/search/butterflycircuit3/

    「バタフライ・サーキット」では、この8つの動機のもと、ユーザーは“さぐる”と“かためる”を行ったり来たりします。そこにはいくつかのパターンがあり、Googleはこれを5つに分類しています。

    ①全方位型
    ②主観型
    ③慎重型
    ④真面目型
    ⑤瞬発型


    さらにパターンごとに、業種別の相性もわかっています。そのなかで注目は「全方位型」です。どの業種においても割合が高く、今後企業が意識すべきユーザー像の代表格といえるでしょう。

    バタフライ・サーキット「5つのパターンと相性」
    画像出典:Think with Google(https://www.thinkwithgoogle.com/intl/ja-jp/articles/search/butterflycircuit4/

    では簡単に、5つのパターンとその特徴を紹介しましょう。

    ①全方位型

    このパターンは、商品購入の思い立ちから実際の購入にいたるまでの間、満遍なく、積極的かつバランスよく情報探索する傾向にあります。

    たとえば、全方位型の女性ユーザーが化粧水を購入するカスタマージャーニーは、SNSを見ていたら、不意に気になった商品に遭遇。次に口コミサイトを訪問し、検討。そこでさらに選択肢を広げる。またSNSに戻り、ユーザーの評判を調べていたときに、新たな商品に出会い、最終的にその商品の購入(パルス型消費)にいたる、というのがこのパターンの典型的な流れです。

    今年は、新型コロナウイルスの影響で、「Zoom映えメイク」など、ウェブ会議に対応したメイクに関心が集まりました。新時代に対応すべく、多くの女性ユーザーが上記のような行動を取ったことがうかがえます。

    ②主観型

    全方位型と情報探索行動は似ていますが、日頃からスマートフォンを使った「気晴らし検索」をしているため、自分がいいと思えば、他人の評価はあまり気にしない傾向にあります。

    業種別では「車」と「旅行」に多く見られる主観型ユーザーは、自分の意思が強く、自分の感覚を大切するタイプです。

    現在はまだ、新型コロナウイルスの影響によって、積極的に旅行というマインドにはなっていないかもしれませんが、主観型のユーザーであれば、すでに次行く場所を決めている、という可能性も大いにありそうです。

    ③慎重型

    「慎重型」は、商品に関して網羅的な情報探索行動をし、その中で購入したい商品が決まると、最後は実店舗に出向く傾向にあります。友人や家族の意見、お店の人のおすすめを聞くことが多く、買い物に対して慎重なことが特徴です。

    ④真面目型

    「真面目型」は、慎重型とは逆で、雑誌や口コミといったオフライン情報に触れることで購買意欲が刺激され、そこから本格的な情報探索行動を始める傾向にあります。しっかり調べてから購入するのが特徴です。

    ⑤瞬発型

    「瞬発型」は、デジタルでの情報探索行動を通して商品やサービスを発見することを楽しみ、「これ」と思ったら専門サイトなどに訪問。発見から購入まで短時間で行うのが、このパターンの特徴です。

    バタフライ・サーキット「5つのパターン」
    画像出典:Think with Google(https://www.thinkwithgoogle.com/intl/ja-jp/articles/search/butterflycircuit4/

    ヴァリューズの市場調査でも、新型コロナウイルスの影響で、非ネットネイティブ世代も含めたネット利用の拡大がみられています。そのため今後はより一層、デジタル上での消費検討行動を理解しておくことが大切です。ウィズコロナのマーケティングでは、「パルス型消費」に代表される、消費者の刹那化した購買行動に即したコミュニケーション設計がより重要になり、消費者がバタフライ・サーキットでパルスを起こすような“選ばれる”商品・サービス作りが不可欠となるでしょう。

    Written by:
    BAE編集部