2017.12.28

「LINE ビジネスコネクト」で加速する1to1コミュニケーション

最適なメッセージを、最適なユーザーへ

国内利用者数7,100万人以上、DAU/MAU比率は84%というというコミュニケーションアプリ「LINE」。その説明はもはや不要でしょう。同アプリを活用した「LINE ビジネスコネクト」は、2017年にさまざまなプロモーションで活用され、大きな注目を集めました。

「LINE ビジネスコネクト」は、それまでの企業公式アカウントでは一方通行だったメッセージ配信を、特定のユーザーに対して、より最適化された形で届けることができるサービスです。

また、利用するユーザー側のメリットも大きく、これまで用途に応じてWebやメール、電話を使い分けていたものを、すべて「LINE」で行うことを可能にしています。

しかし2014年にスタートした「LINE ビジネスコネクト」が、すぐに脚光を浴びることはありませんでした。利用には企業ごとにカスタマイズするための開発が必要だったからです。しかし、多種多様な機能がパッケージ化されたことで、「LINE ビジネスコネクト」を導入するハードルが下がり、2017年はさまざまなプロモーションで活用されました。

2018年、さらに利用が拡大しそうな同サービス。LINE株式会社ビジネスコネクトチームのマネージャー・杉本浩一さんと磯部真吾さんに「2017年の振り返り」とともに、「これからのLINE ビジネスコネクト」について聞きました。

企業ニーズが高まってきた2017年

写真右・LINE 株式会社ビジネスコネクトチーム マネージャー 杉本浩一さん。写真左・同チーム 磯部真吾さん

――2017年は「LINE ビジネスコネクト」を使ったプロモーションが多くあった印象です。同サービスにとって、2017年はどんな年だったのでしょうか?

杉本

2017年は「LINE ビジネスコネクト」にとって、大きな事例が複数あった年です。また、「LINE」自体が生活インフラとして使われるようになってきた年でもありました。春には企業と連携し、自動販売機で「LINE Pay」による支払いを可能にした事例もありましたし、11月には行政と情報連携し、マイナンバー制度を利用したサービスが始まったことも大きなニュースとなりました。

磯部

個人的には、これまでの一斉配信から、ターゲティングした配信に舵を切った企業が多く登場した年だったように感じています。

杉本

開発面でのパートナーも増え、「LINE ビジネスコネクト」を導入しやすい環境が整ったことも一因ですが、それ以上に1to1コミュニケーションに対する企業ニーズが高まってきた1年だったともいえると思います。

加速するチャットボット利用

――2017年は、チャットボットを利用したキャンペーンも多くありました。

磯部

はい。特に「LINE ビジネスコネクト」を利用して、トークルームにチャットボットを仕込み、自動応答でアンケートを実施する事例は多かったです。

杉本

アンケートに回答するキャンペーン自体は昔からありますが、「LINE ビジネスコネクト」では、ユーザーがタップするだけで回答できるため、入力の手間がなく、ユーザーも利用しやすいのが特徴です。

磯部

チャットボットに関しては、弊社でもメッセージテンプレートを複数用意し、企業様のニーズに合わせて、気軽に利用できる環境を整えています。

杉本

他の利用例でいいますと、ヤマト運輸さんのアカウントは、「荷物が届く時刻の通知」や「再配達の時間変更」などの機能を持っています。以前はWebサイトで同じサービスを提供していましたが、「LINE ビジネスコネクト」では、画面をタップするだけで操作できるようにしたことで、ユーザビリティが向上し、利用者も増加しました。

チャットボットを活用した、ヤマト運輸の「LINE ビジネスコネクト」アカウントUI
磯部

再配達は現在、大きな問題になっていますから、「LINE ビジネスコネクト」によって、その問題が少しでも解決されるならば、とてもうれしいですね。

杉本

“三方よし”という言葉がありますが、これはLINE社にとって非常に重要なキーワードなんです。LINE社だけでなく、「LINE」のサービスを使う企業様、そしてユーザー(社会)にとってもメリットがある。そうでないと、「LINE」というプラットフォーム自体が死んでしまうと考えているからです。そのため「LINE ビジネスコネクト」においても、“三方よし”の精神は大切にしています。

――では、ユーザーに求められるために、企業アカウントには何が必要でしょうか?

磯部

最近ですと、堅苦しいものよりもライトなもの。フランクにユーザーと接することができるアカウントが人気です。

杉本

ある企業のアカウントは、キャラクターにチャットボット機能を持たせ、悩み相談をユーザーから受けています。これが学生を中心に人気を博しています。同じアカウントでも、企業から「これがおすすめです」といわれるよりも、普段から接してるキャラクターから「君にはコレがおすすめだよ」とリコメンドされた方が受け入れやすい傾向にあります。そのため導入する企業様は「誰からLINEが来たらうれしいか?」という視点を持つことが大切になります。

目指すは、オンラインとオフラインの融合

——2018年は「LINE ビジネスコネクト」にとって、どんな年になりそうでしょうか?

杉本

おそらく今後も事例自体は増えていくと思います。2018年は、オンラインだけでなく、オフラインと融合するケースも増えるのではないでしょうか。また、カスタマーサポートに「LINE ビジネスコネクト」を利用するケースも増加し、より“リアル”と深くつながっていくと考えています。

LINE社が描くFuture Roadmap
磯部

すでに「テレビ予約」や、「写真プリントの予約」ができるようになっており、オフラインとの連携は広がりを見せ始めています。

杉本

将来的には、自動販売機やロボット、リアル店舗、IoTともつながっていく未来を弊社は描いています。ぜひ今後の展開にも、ご期待していただけたらと思います。

今後も目が離せない「LINE ビジネスコネクト」の動向

利用シーンを着実に広げている「LINE ビジネスコネクト」。2018年は新たな活用事例が生まれ、広告業界に大きなインパクトを与える可能性も秘めています。同サービスの動向は、今後も大いに注目を集めることになりそうです。

LINE 株式会社 ビジネスコネクトチーム

写真右・同 マネージャー 杉本浩一(すぎもと・こういち)、写真左・同 磯部真吾(いそべ・しんご)

電通テックは「LINE ビジネスコネクト」を活用した
プラットフォーム「1/0(ワンゼロ)」の開発・提供を行っています。

ワンゼロ
Written by:
BAE編集部