いよいよ2017年も残りわずか。
価値観がますます多様化するなかで、若者のライフスタイルは常に注目されています。
育ってきた過程において、バブル崩壊に伴う「失われた20年」という原体験をもつことから、一般的には、内向き世代……ともいわれがちな「ミレニアル世代」。
ただ、ちょっとその声に耳を傾けてみると、実は「ワイズ・スペンディングを意識してます」(30代男性)、「スマホを駆使してスキマ時間を無駄にしないよう工夫」(30代女性)等々。“ライフハック*”的消費の達人であることが見えてきます。
今回、BAE独自に「2017ミレニアル世代のお金の使い方・時間の使い方」に関する調査・アンケートを実施。その価値観や消費傾向を探り、2回にわたりレポートします!
第1回は「2017年のお金の使い方」。「東京都の予算をワイズ・スペンディング、賢い支出にしていく」とは小池百合子都知事の弁ですが、それを地でいく、彼・彼女たちのおサイフ感覚は?
年金不安や税金問題が浮上する中、「将来への不安があるので、預金や貯金をもっとしたい」が8割。実際「毎月一定の金額を、預金や貯金(定期積立)している」人が半数を超えます。「自分がどんなことをしたくなるか分からない。その時やりたいと思ったことに全力投球できる程度のお金は確保しておきたい」(20代女性)との声も。調査結果を紐解くと、キャリアや仕事意識が高い人こそ、より「預金や貯金をもっとしたい」と思い、せっせと「積立」しています。「仕事の能力を高め続けること」を重視し、より成長や少し上を目指す。貯蓄はただ漫然とお金を寝かせるのではなく、そんなポジティブな「いざという時」の備えだったりもするのでしょう。
そもそも、ほぼ4人中3人の人が「できるだけ出費しないよう、常に価格を意識」。趣味に使うお金の上限を決める、欲しいモノのリストをランキング形式にして購入すべき優先順位を考えるなど、自分なりの節約術で、無理なく貯蓄に回すのが彼・彼女ら流。が、その一方で「買い物は楽しい、好き」とする人も実は同じくらいの割合で存在します。「自分の趣味のための出費は比較的惜しみなく使っている」も、キャリアや仕事意識が高い、普段の運動・スポーツ頻度が高いなどアクティブな人では、その割合は高くなる。しかも、その理由を見ると、2~3か月に1度、趣味に無制限投資してストレス発散……。 ご褒美より “ストレスフリー“が消費の引き金になっている!というのが今の時代といえます。
そんな彼・彼女たちのおサイフは『貯蓄を楽しみつつ、無駄に使いたくないお金(ネガ消費)』とストレスフリーのために『無駄使いしたい&ちょっぴり贅沢したい時のお金(ポジ消費)』の2つあります。
普段、無駄に使いたくないお金の典型は、仕事時の昼食代や日用品、年末年始の帰省・旅行など。これらの消費はセーブされる傾向があるので、「無駄」と思わせないマーケティングアプローチが求められそうです。
では一方の「無駄使いしたい、贅沢したいお金」に振り分けられるモノ・コトとは? 例えばキャリアや仕事意識が高い人では、素材や品質のいいモノ、美味しいと評判の外食、洗練された自分イメージをつくってくれるファッションなど、高級の意ではない、ちょっとした「こだわり消費」や「味わい消費」がそれにあたります。仕事関係の人たちとの季節のイベントにもサイフの紐が緩みがちのようです。
また、回答人数が少ないため参考値ではあるが、普段の運動・スポーツ頻度が高い人は、美容や健康のために惜しみない出費をするのはもちろんのこと。健康・美容メニューを提供してくれる外食やプチ贅沢を楽しむ外食など、食にも一家言あったりします。
彼・彼女たちは、お金を使わないと「経済も回らない」「使わなすぎても捨て金になってしまう」とお金を使うことのメリットも重々理解しています。「生きたお金を使いたい」という想いに応える3番目のおサイフ、探してみませんか?