2020.06.30

TEC若者消費行動研究チームが令和時代の食トレンドを読み解く

ミレニアル/Z世代の食マーケティングの最前線はココ!

「ミレニアル世代」「Z世代」というワード、聞いたことはあるけど実際よく知らない方もいると思います。
「ミレニアル世代」は、1989年~1995年頃に生まれた平成初期世代、「Z世代」とは1990年代後半~2000年に生まれた世代を指します。成長過程でインターネットに触れたミレニアル世代と、中学生頃にはiPhoneがあったZ世代。
このミレニアル/Z世代の若者の特徴として、デジタルネイティブで社会意識が高く、自分らしさ・個性を追求する傾向が強いといったことが言われています。SNSでなにかを発信したり、他者の発信を受け取ったりといった、オンラインでの「共有」は多くの若者が自然と身につけている習慣です。また、「手軽で快適」なことを重視し、体験ひとつにかける時間や手間をかけず、自分たちなりの楽しみ方、個性を表現している点にも注目できます。

電通テックのミレニアル/Z世代で構成されたTEC若者消費行動研究チームは、自分たちが肌で感じる「今どき感覚」を最大限に生かしながら、これから5回にわたり、若者の2020年のトレンドや、アフターコロナの傾向などを、様々な切り口でご紹介していきます。
今回は第1回目として、今の若者の食トレンドをお伝えしていきます。

ミレニアル/Z世代を攻略する食トレンドキーワード

目次

キーワード その1-NEWTRO(ニュートロ)

ニュートロとは、「新しい(New)」と「レトロ(Retro)」を組み合わせた造語で、「新しい過去」を意味する若者たちのトレンドとしても注目されている言葉です。生まれた頃に流行していたライフスタイルやアイテムを現代的に再発見、再定義し、新たに(New)を楽しむ傾向を指します。もともとは韓国発祥のマーケティングトレンドですが、SNSを介して日本の若者にも広がり消費行動にも大きな影響を与えています。

たとえば、昨年の某人気カフェチェーンのプロモーションでは、昭和レトロが漂う店舗を期間限定でオープンし、プリンアラモードをイメージした新メニューの提供など、レトロの中に新たなアレンジを加えて話題となりました。
このカフェチェーンの客層は20~30代の若い層も多く、レトロでSNS映えする雰囲気に心惹かれる若者が多かったことが、話題になった一因ではないでしょうか。また、大手菓子メーカーが、定番ブランドのアイスクリームのエクステンション的展開として、「純喫茶風のプリン味」を発売しており、ミレニアル/Z世代を中心に好評です。

レトロ漂う店舗、スイーツ

プロモーションのポイント

デジタルの無機質さに慣れているミレニアル/Z世代にとって、ノスタルジックな体験や、レトロさが持つ温かみは、非常に魅力的です。フォトジェニックなビジュアルも相まって、新しい「Newtro Foods」として再定義され、受け入れられています。彼らの心をつかむキーワードとして、押さえておくべきでしょう。

キーワード その2-EXTREME(エクストリーム)

見た目に強いインパクトがある、背徳感満載の高カロリー食材である、などといった「エクストリーム=極端」な独自性を前面に押し出した商品が、今ミレニアル/Z世代の間で話題になっています。

たとえば、某人気デリバリーピザチェーンでは、ピザに1㎏のチーズをのせた期間限定メニューを展開していたり、即席麺メーカーでは、通常のサイズの約4倍のカロリー量を誇る大容量パッケージを発売し話題になりました。見た目とネーミングに「エクストリーム」さがある商品は、若者に人気のYouTuberが「食べてみた」コンテンツとして公開したことで更に情報が拡散され、話題となりました。
また、ミレニアル/Z世代を中心にカマンベールチーズを丸ごと使用した料理も人気ですが、高カロリー食材を「丸ごと」使用するという「エクストリーム」さが、彼らの心を動かしていると考えられます。

カマンベールチーズを丸ごと使用した料理

プロモーションのポイント

「WOW!」体験をもたらすような、顕著な特徴のある商品は、常に大量の情報と接しているミレニアル/Z世代の目に留まりやすく、分かりやすくSNS映えするため、購買の選択肢に挙がりやすいと考えられます。
また、限られた時間とお金の中で最大限楽しもうとするミレニアル/Z世代にとって、 普段はできない限定体験が手軽に味わえる点も人気の理由です。

キーワード その3-STAY HOME(ステイホーム)

新型コロナウイルス感染拡大を受け「おうち時間」が増加する中でも、デジタルネイティブであるミレニアル/Z世代はオンラインを活用し、能動的に食を楽しんでいるようです。

たとえば、若者に人気の女性お笑い芸人が自身のYouTubeチャンネルで「一緒にご飯を食べよう」と食事風景をライブ配信した際には、多くのミレニアル/Z世代がリアルタイムで参加しました。酒類メーカーが4回にわたり開催したオンライン飲み会でも、参加者1,000名とゲストの芸能人がオンラインで繋がり、コミュニケーションを取りながら、食事の時間を共有するという、新しい形の食体験が生まれています。
また、以前に増してオンライン接触が高まる中で「SNS発信の簡単でウマい料理」も改めてミレニアル/Z世代から注目を集めています。たとえば、あるTwitterユーザーが発信したパッと見て美味しそうなアウトドア料理動画の影響を受け、調理に使用されていたホットサンドメーカーの売り上げが急増したそうです。

オンライン飲み会/食事会

プロモーションのポイント

オンラインで繋がることが当たり前になっているミレニアル/Z世代は、人に会えなくても、「オンラインで誰かと繋がり、ご飯を食べる」ニューノーマルな体験を楽しんでいます。また、在宅の時間が長いからこそ、SNS上にあふれる「手軽におうち時間を楽しむためのコンテンツ」として、食を楽しんでいるのではないでしょうか。

電通テック若者プロモーション専門チーム(若者消費行動研究チーム)が Food Promotionをお手伝い

<3つのご提供価値>

1:ミレニアル/Z世代に関する膨大な知識と知見

若手を中心にした特別チームの編成を行い、当事者として日々トレンド/事例を収集。
食品業界、小売業界を担当しており、案件を通して、生きた知見が電通テックには数多く蓄積されています。

2:ミレニアル/Z世代の若手人材による、リアルで確かな企画力

ミレニアル/Z世代の真っ只中にいる若手プランナーチームが、企業様の商品・サービスを生活者視点から担当し、刺さる企画立案を行います。

3:食プロモーションを成功に導く、独自のソリューションやネットワークのご提供

食品・飲料メーカー様にこちらもおススメ‼電通テックと料理写真共有アプリ「SnapDish」を運営するヴァズが共同で"食卓の今をマーケティング"する専門チーム 「markeTABLE(マーケタブル)」を始動。

markeTABLE

令和時代の食にまつわるソリューションならお任せください!

「食トレンドはミレニアル/Z世代攻略の最前線」
「ミレニアル/Z世代を知らずして語れない」とまで言われる食業界。日々最新事例が更新されており、流行の波に乗り、ビジネスに生かしていくことが必要とされます。
食トレンドを活用したプロモーションプランニングのご相談は、是非私たちにご相談ください!

五十嵐響介

株式会社電通テック OMOプランニング室
プランナー

毎週のつくりおきとスパイスカレーづくりを愛する自炊男子。
食イベント参加が趣味。食品メーカーのキャンペーン/イベント企画を手掛ける。

石垣光

株式会社電通テック OMOプランニング室
プランナー

個人的に食に求めるのはSNS映えより手軽さ。外食をあまりしない代わりに、コンビニで目にしたインスタント食品、お惣菜、スイーツの新作は大体一度は購入してます。

山崎沙紀

株式会社電通テック OMOプランニング室
プランナー

おいしいご飯とおいしいお酒が大好きで、最近はオンライン飲み会用のクラフトビールや おつまみの通販にもハマってます。食への探求心を企画にも生かします。

Written by:
BAE編集部