経済発展が急速に進むアジア。10代の頃からインターネットに慣れ親しみ、新しい消費トレンドの牽引役である各国のミレニアルズのライフスタイルとは? タイ、インドネシア、マレーシア、ベトナム、シンガポール、中国の6か国の現地BAE特派員が各国の若者のデジタルライフをリレー形式でお届けします!
第1回は、バンコクで人気のデザインブランドを展開するMAMAFAKA代表で、BAE特派員のPuttachartさん。現代のタイの若者を象徴するように、彼女の日常は仕事もプライベートもデジタルとは切っても切れない関係です。毎日複数のスマホとPCを使い分け、商品発送用のタグを印刷したり、顧客からの質問に答えたりと大忙し。仕事をしていないときもフードデリバリーを注文したり、お気に入りのネットショップをチェックしたりと、やはりスマホは手放せません。そんなPuttachartさんがバンコクの若者の今を紹介します。
新しものや便利なサービスに目がないバンコクっ子に大ヒット中の「LINE MAN」。これはスマホのアプリを介して、バイクを活用した様々な手伝いをしてくれるサービスで、彼女もフードデリバリーや荷物を送る際のメッセンジャーとして頻繁に利用しています。行列のできる有名店のメニューも、「LINE MAN」が代わりに行列に並んで家まで届けてくれるため、待ち時間なしで楽しむことができるなど、思いがけない活用方法も!フードデリバリーは各社登録されている店が異なるため、食べたいものによってfoodpandaなど他社アプリも利用するそうです。核家族世帯で共働きが多いバンコクでは、家庭でご飯を作るよりも外食をしたり市場などでおかずを買って帰ることが多いため、こうしたサービスが瞬く間に拡がりました。
バンコクの若者は自分の好みや使い勝手によって、細かにアプリを使い分けています。洋服やアクセサリーの購入にネットショップを利用する彼女は、お気に入りのショップの更新頻度や商品点数によって、FacebookとInstagramを使い分けています。Instagramでは写真からワンクリックで商品情報を確認できるため、Facebookよりも便利だと感じているそうです。一方で、彼女が運営するネットショップではFacebookを利用しています。理由は顧客の反応が一番良いからとのこと。さらに、顧客からの問い合わせや支払い方法はLINEチャットでやり取りをします。タイ人はネットショップで購入する際、細かな質問や確認を繰り返してから注文するため、LINEでのやり取りが欠かせないとのこと。WEBサイトでの販売やメールでのやり取りは、今のバンコクの生活者のニーズにはマッチしないようです。
著しい発展を遂げているタイですが、郵便サービスは配送に時間がかかる他、カウンターでの待ち時間が長いなど課題がありました。そこに目を付けて支持を得ているのが「Kerry Express」。翌日配送をモットーに、便利で安心のサービスを展開し、個人事業者御用達の宅急便となっています。ネットから指定のフォームに送付先リストを添付して申し込むと、メールで荷札となるバーコードが届くため、印刷して箱に貼り付けます。その後、翌日には宅配員がピックアップ、という効率的で便利なシステムです。郵便局よりは若干割高ですが、他社の宅急便よりも安く、配達先に事前に確認の電話を入れてから確実に配送してくれるなど、充実したサービスが信頼につながり、人気の理由となっています。
大学では観光学を専攻し、高校時代に1年間日本への留学経験もある。11年間レストランを経営した後、現在はMAMAFAKA代表として活躍中。エレクトロ音楽をこよなく愛し、CDJも使いこなす。また、クラフトビールやカクテルなどにも目がない。
◆職業:MAMAFAKA 代表
◆家族構成:両親、本人
◆月収:自由裁量額が月20,000バーツ(約60,000円)
◆普段の買い物場所:Central WorldやSiam Paragonなどのデパートでは一般的なブランドの服を購入、ストリート系ファッションはFacebookで展開するネットショップ、アクセサリーなどはインスタグラムで展開するネットショップで購入する
◆使用しているパーソナルデバイス:iPhone7(プライベート用)、 iPhone5(仕事用)、他スマホ4台(オンライン通販用)、MacのノートPC
◆将来の夢:アジア圏やオーストラリアを中心に人気が高まってきた MAMAFAKAを、ヨーロッパに展開すること