経済発展が急速に進むアジア。10代の頃からインターネットに慣れ親しみ、新しい消費トレンドの牽引役である各国のミレニアルズのライフスタイルとは?
タイ、インドネシア、マレーシア、ベトナム、シンガポール、中国の6か国の現地BAE特派員が各国の若者のデジタルライフをリレー形式でお届けします!
第2回は、ジャカルタ在住、大学に通いながら韓国コスメを販売するネットショップの経営者という一面を持つBAE特派員のVianさん。今回は北ジャカルタエリアに建つ彼女の家で話を聞きました。Vianさんは中学生の時に、お小遣い稼ぎの一環でSNSを活用したビジネスを始め、現在では韓国コスメを専門に扱うWEBサイトも開設。インドネシア人の若者らしい、商売上手で向上心の高いVianさんがジャカルタの若者の今を紹介します。
中学生の時に1人でネットビジネスを始めたという彼女。最初はBlackBerry(一時期インドネシアで最もポピュラーだった携帯電話機種)の「BBM」(BlackBerry Messenger/BlackBerryに付属したメッセージ機能)でつながっている人や、さらにその人とつながっている人を自分のFacebookやTwitterページに呼び、アクセサリーやランプなどを売っていたと話します。スマホが浸透しているインドネシアでも未だにBlackBerryの携帯を使っている人や、スマホアプリでBBMを使用している人が多く存在しています。そのほかにも、LINE、WhatsApp、WeChatなど人により多くのメッセージアプリを使いこなしています。
かつてはFacebookとTwitterを駆使してビジネスをしていた彼女でしたが、既にFacebookはやめてしまったと言います。理由は「Facebookは他人に監視されている気がして徐々に離れていった」とのこと。小学生~中学生の頃からFacebookが当たり前にあるインドネシアのVianさん世代には、「Facebookをチェックしないといけない、Facebookで自分の動向をチェックされている気がして嫌」といった、Facebook疲れが垣間見えるそうです。現在彼女が使用しているSNSはInstagramとTwitterの2つ。自身のネットショップの情報は主にWEBサイトで発信し、Instagramには取り扱っている韓国コスメの写真を掲載。Twitterは友人やニュースなどの情報を得るために利用するなど使い分けています。
Vianさんのようにネットで個人ビジネスをしている人にも、インスタグラマーやYouTuberなどのインフルエンサー活用が広がっているそうです。例えばTitan TyraさんはInstagramのフォロワー数16万2,000、YouTubeのチャンネル登録者数18万のファッション&ビューティーブロガー。彼女にInstagram経由でコンタクトを取り、Vianさんのショップで扱っている商品を送り、使ってもらう様子をInstagramとYouTubeで発信してもらっています。InstagramとYouTubeで発信してもらうのに支払う報酬は1回300万ルピア(約30,000円)前後。インフルエンサーがアップした動画をWEBサイトでもリンクさせ、商品情報の拡散を図っています。現在はこのようなかたちで3人のインフルエンサーを活用。今後こうした個人ビジネスにインフルエンサーを活用する動きはますます活発になりそうです。
大学では貿易を学び、卒業後はメイクアップアーティストを目指している。現在の心配事は無事大学を卒業できるかどうか。ネットビジネスや授業の合間を縫ってのメイクアップのワークショップへの参加などで疲れることもあるけれど、夢に向かって頑張りたい。メイクアップアーティストとして成功して良き伴侶も見つけられたら嬉しい。
◆職業:大学生/ネットショップ経営者
◆家族構成:父/母/姉
◆月収:月の自由裁量額が400万ルピア(約40,000円)
◆普段の買い物場所:買い物の際にはZALORAやTokopediaなどのオンラインショップを利用する。ZALORAはファッションアイテムを、TokopediaはCtoC系のオンラインショップで、生活用品や小物を買うことが多い
◆使用しているパーソナルデバイス:iPhone5S、ASUSのノートPC、iPadも持っているが画面が割れてしまい使っていない
◆将来の夢:メイクアップアーティストになって成功したい。大学を卒業したら専門の学校でメイクアップを学びたいと思っている