経済発展が急速に進むアジア。10代の頃からインターネットに慣れ親しみ、新しい消費トレンドの牽引役である各国のミレニアルズのライフスタイルとは?
タイ、インドネシア、マレーシア、ベトナム、シンガポール、中国の6か国の現地BAE特派員が各国の若者のデジタルライフをリレー形式でお届けします!
第4回は、経済発展がめざましいベトナム・ホーチミン市。外資系企業や世界的チェーン店の進出も著しく、インターネットの普及も相まって、様々な情報やモノがあふれている昨今。ベトナム戦争終結から40年を過ぎ、戦争を知らない世代として、BAE特派員のHaiさんがホーチミンの今をご紹介します。めまぐるしい変化の時代のなか、ホーチミンに住む若者は、デジタルとどのように付き合っているのでしょうか。
ベトナムでは独自のローカルSNSである「Zalo」(ザロ)が最も若者に浸透しています。LINEやViber、WhatsAppなど海外のSNSやメッセージアプリよりも人気の「Zalo」。2017年にはユーザー数が8,000万人を突破(ベトナムの人口は2016年時点で9,000万人)。全体的なコンテンツは他のSNSと同じですが、アイコンや画像などベトナムの文化や習慣に特化した機能が充実し、使いやすいことが人気の背景にあります。FacebookやInstagram、YouTubeを遊びで使うのに対し、「Zalo」を仕事上で活用する若者が増加しているのが昨今の注目すべき点です。Haiさんは仕事柄、多くの画像を一度に送信できるため、取引相手とデザイン画や予算表などを共有するのに重宝しています。
若者の注目を集めているのが個人売買を仲介するアプリ。なかでも「Cho Tot」は、車やバイク(製品だけでなくパーツも取り扱い)を始め、ベビー用品に家具、さらに土地や賃貸物件などの不動産に至るまで様々なコンテンツを有しています。例えばバイクであれば、車種や使用年数、走行距離や傷の具合などをコメントや画像で細かく紹介。チャットでのやり取りも気軽にできます。Haiさんも、自宅の空き駐車スペースを貸し出すためなど気軽に利用しています。ベトナムでは市場や商店では定価がないことも多いため、店頭の相場と比べるための、いわば「価格ドットコム」的に閲覧利用する人も多いと言います。また、口コミ文化がベースの国民性にもマッチしていることも、こうしたアプリが支持される背景です。
自撮りのセルフィーが大好きなベトナム人。特に女の子は、自分でも仲間と一緒でもとにかくよくセルフィーで撮影をします。セルフィーで撮影する際にベトナム人が最も気にするのは、自分自身を綺麗に可愛く見せることで、セルフィーに特化したアプリが人気を集めています。その中でも、「YouCam Perfect」は、 肌の明るさやキメなどを調整でき、画像の質感もナチュラルから、ゴージャスまで「ビューティーレベル」が選べるとあって高評価。本物とのギャップが激しくならないよう、あくまで”自然な演出”を加えるのがコツ。アプリで加工したあとはもちろん、SNSでシェアするそうです。
ホーチミン市の工科大学を2017年11月に卒業。在学中からインターンをしていたソフトウェアのテスト会社に勤務。仕事が休みの週末には欧米人旅行者が多く集うバックパッカー街で、仲間とビールを飲むのが楽しみ。ホーチミン市の新興住宅地7区に家族と暮らす。
◆職業:会社員
◆家族構成:両親、妹、本人
◆月収:800,000ドン(約40,000円)
◆普段の買い物場所:ベトナムのカジュアルブランド「PT2000」がお気に入り
◆使用しているパーソナルデバイス:iPhone5s、iPad、 DELLのノートPC
◆将来の夢:ソフトウェア開発の勉強を重ねて、ITのエキスパートになりたい。そのために、頑張って貯金したい